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2023-08-23

Panasonic 洗濯機 NA-VH300L の修理 その2

昨年の8月に修理してもらった洗濯機が再び動かなくなってしまいました。
今回の故障コードはHA0で見たことがないものです。

まずは公式サイトの診断を仰ぎます。

Panasonic 修理診断ナビ
乾燥系の排水がうまくできてないようです。
10年使っているので減価償却2年分の修理費がかかるようです。1年前も故障で修理を頼んだので買い替えが頭によぎったのでとりあえず修理を試みます。

想定される故障は
  1. 排水ポンプが壊れて排水できない。
  2. センサーが故障していて排水できてないと誤認している。
  3. 排水路上に異物があり排水できない。
くらいかな。1や2だと部品交換が必要になるのでかなり難しいです。修理の値段の高さはパーツ代かな。3ならまだ太刀打ちできそう。

乾燥系で排水しそうなのは2系統です。
  1. 内循環の除湿冷却のための冷却水
  2. 内循環から除湿した後の水
エラー発報と戦いながら洗濯と乾燥を繰り返して原因を特定していきます。

乾燥中に排水が行われていることを確認できた。洗濯・すすぎ・脱水・乾燥のいずれの工程でもエラーが出る。このことから冷却水は排水できてそうです。

次に洗濯開始時にポンプの稼働音がします。このことからポンプは排水を試みていると考えます。

となると、センサーか排水路の可能性が高そうです。

前面下部パネル
前面下部のパネルを開けます。開け方は1年前に学びました。

乾燥系排水路
排水のゴミ受けのところに細いプラスチックパイプが見えます。これが乾燥系の排水路です。
色が悪い。汚れが溜まっている感じです。

CPボックス
制御ボックスを取り外して別の角度からも確認します。

排水系
横から確認してみると明らかにトラップより高い位置まで水が入っています。
これはおかしい。
この排水路のトラブルの可能性が高くなりました。

排水管
ストラップであちこち止めてあった排水路をはずすると、トラップの最下部で折れ曲がっていました。
固く変形してしまっているのでペンチで整形してみます。
すると内部の水が抜けていきました。

排水管摘出
狭窄を起こしていてすぐに詰まりそうなのでこの部分を摘出します。

排水管を接続
短くなってしまった排水路をなんかいい感じに接続し直します。

組み上げて干渉を確認
排水路の場所が変わったので干渉していないか確認を行います。

乾燥動作テスト
問題なさそうなので濡らしたタオルをいれて乾燥動作をテストしてみます。
問題なく流れています。

その後、洗濯・すすぎ・脱水・乾燥のフルセットをしてみて動作確認完了です。

なんとか直ってよかった。

2022-08-07

Panasonic 洗濯機 NA-VH300L の修理

9年ほど使っている洗濯機が動かなくなってしまいました。症状はエラーコード「U11」が表示されたまま動作しないというものです。このエラーは排水関係のもので、よくあるのは排水口のホコリ受けの掃除不足による排水不良のときに発生します。しかし、今回はきっちり掃除してもエラーが消えませんでした。
9年ものの家電なので当然保証外です。修理を頼んでも高額な費用がかかる気がするので修理を試みてみます。

何度かエラーの出る様子を確認してみると、このエラーは排水コマンドが入力されてから一定時間以内に洗濯槽内の水が排水されないときに発生するようです。ホコリ受けに水が流れてくる気配がないのでそれよりも上流で問題が発生していることになります。洗濯槽の排水用の水栓の障害を疑います。

作業台(即席)
洗濯機ならば背面パネルを開けるのが常道かな。背面にアクセスするためにホームセンターで売られていた端材を組み合わせて作業台を作成しました。

背面パネル
背面パネルが見えるようになったので外します。

背面から洗濯槽下部
背面から確認してみました。多分これかな。
しかし、乾燥用の循環ダクトが邪魔でアプローチが難しい。

諦めてプロを呼ぶことにしました。残念
販売元のヨドバシカメラに聞くと洗濯機はメーカー修理ということだったのでPanasonicの技術者が来ることになりました。電話連絡しか受付口がないのが難点でしたが、日曜日にヨドバシカメラに連絡しましたが、翌日月曜日にはPanasonicから連絡があって、週末の土曜日には修理に来てくれました。めっさ早い。

プロの修理の仕方をラーニングします。

前面下部パネル
まずは前面のパネルを開けます。前面は隠しねじになっていて3箇所を緩めるとパネルが開けられます。ホコリ受けのところの3箇所目は知らないと難しい。

コンピュータボックス
続いてデンと構える制御箱をやはりネジ3箇所を緩めて外します。

排水用電磁水栓
排水用の水栓が見えてきました。常時閉タイプの水栓でサーボモーターで開くようです。
今回の故障箇所はここで、水栓にホコリが詰まってしまい水栓が開いても排水できない状態になっていました。

水栓に詰まったホコリを取り除くことで修理は完了です。
では、このホコリはどこからやってきたのか?

前面操作パネル
洗剤受けを引き抜くと操作パネルを固定するネジが見えてきます。
このネジを緩めて操作パネルを左にスライドします。

操作パネル裏
スライドすると操作パネルの裏の一角が空いています。

乾燥循環ダクト
この隙間から乾燥用の循環ダクトが見えます。この部分は本体上部からアクセスできるフィルタの手前になります。このダクトにホコリが詰まることがあって、詰まったホコリがまとまって洗濯槽に落ちるとこの様な障害が発生するらしいです。

言われてみると、フィルターの掃除しても乾燥時間が長くなってました。循環路にホコリが詰まっていたんですね。

フィルターのマメな清掃である程度予防できるらしいです。気をつけよう。

今回の修理費は税込み6,600円でした。超お安い(人件費だけで赤字になってそう)。これなら素直に専門家を呼んだほうがいいですね。

2021-09-18

Raspberry Pi で .NET アプリを動かす

お仕事はWindows系でVisual Studioを使っているので、マイコンボードを扱うのも似たような環境が良いなと思ってました。
Windows IoT Coreがあったのですが、Rasberry Pi 3では割ともっさりした感じでした。
Rasberry Pi 4がでたので改めて触ってみようかと思ってましたが、今度はWindows IoT Coreが更新されなくなっているという。ままならない。
諦めてAndroid OS入れてみようかと思ってましたが、Rasberry Pi OSでも .NET 動くようになったよという情報が入ってきました。試してみよう。

Rasberry Pi 公式ページからOS Imagerをダウンロードする。

Imager画面
イメージャーは左から順にポチっていくだけです。
OS選択が事実上の操作内容選択になっていて、SDカードの消去もここにあるのが注意です。

周辺機器をつないで起動
書き込みを行ったSDカードを挿入して起動します。初期設定が必要なのでタッチモニタとキーボードを繋ぐ。
起動時にそこそこの消費電力があるので安定的に5Vの給電が必要です。USBの給電規格が4.75V以上なので、ギリギリしか供給しない充電器だと瞬間的に4.75Vを割り込んで安定的に動作しません。手元のUSB充電器だとAnker製は駄目でした。Elecom製は余裕でした。

Raspberryの初期ユーザーは「pi」で固定で、起動時にパスワード要求しない設定です。たぶん、IoT動作を考えてこのような感じになっているのだと思いますが、支那人などに下駄にされる危険性もあるので「pi」ユーザーを削除したり起動オプションを変更します。

アプリの開発はデスクトップPCで行うのでSSHの初期設定とサービス起動を行います。
以降はSSHでリモートコントロールするので周辺機器は不要になります。
SSHといえば公開鍵認証ですが、Visual StudioのリモートデバッガのSSHは公開鍵認証が通らない。(機能はあるのに)そのため、開発中はパスワード認証を有効にしておきます。

SSHでRaspberryに接続して.NETをインストールします。
インストールは https://docs.microsoft.com/ja-jp/dotnet/iot/deployment の通りに実行すればOKです。最新の.NETがインストールされます。
インストールして環境変数でPATHを指定したら、どのフォルダでも dotnet が実行できるようになります。作成したアプリを実行するには dotnet コマンドでパラメータに .dll のファイル名を指定します。

デバッグはVisual StudioからSSH接続でアタッチします。
Visual Studio から アタッチしてデバッグ
dotnetから実行するので、プロセス名がdotnetになります。

これで開発した.NETアプリをRaspberryで実行できます。

2021-09-04

Logicool TrackMan Wheel T-BB18 の修理

T-BB18

今回、修理を試みるのはこちらのトラックボールになります。
検索してもメーカーのページが出てこない。15年くらい前に買ったっけ?10年以上前なのは確実です。もう買い直せよと思いますが、壊れてもいいので分解修理を試みてみます。

故障箇所は次のとおりです。
  • 左ボタンが無反応
    左ボタンが一切反応を示しません
  • マウスホイールのスクロール動作が不安定
    上スクロールは安定的に動作するが、下スクロールは高確度で不安定になり動作しない
以上のような感じです。

下面 ネジ止め箇所
このマウスは下面の4箇所にネジ止め箇所があります。
全てのネジを外します。

内部
ネジを外すと上面のカバーが外せて内部が見えるようになります。

内部構造
内部は図のように3つの基盤に分かれています。

ホイール
ホイールは中ボタンクリックのためにバネで少し浮かせている構造になっています。バネを外してホイールを外します。

ホイールのセンサ部
このトラックボールのホイールは光学式であることがわかりました。
光学式は奥の発光部から手前の受光部に光を照射してホイールがその光を断続的に遮断することで回転を検出します。

ホイールのスリット
ホイールにはこのようにスリットが開いています。
ホイールのスリットにもセンサにも埃が詰まっていました。ホイールの動作不良はこれが原因のようです。きれいに掃除して動作を確認したところ快適に動作しました。

各ボタンのスイッチ
基盤を外してみてボタンの障害を追求してみます。
左ボタンは図の左上のスイッチになります。このスイッチは3接点式で、共通接点と常時接点と動作時短絡される接点の構造となっています。スイッチを外して単体で動作させてみると動作音はしてますが短絡してませんね。回路側を短絡してみるとこちらは動作していました。よってスイッチの不良ということになります。

オムロン製
D2FC-F-7N
スイッチはオムロン製D2FC-F-7Nでした。調べてみるとすでに廃盤で互換品になっていました。

オムロン製 D2FC-F-7N(20M)
という訳で新しいスイッチを調達しました。

一つだけスイッチが違う
新しいスイッチを取り付けで動作を確認しました。問題なかったので元通り組み直して修理完了です。
まだまだ現役で使えそうです。

2019-08-07

USB電源負荷試験用抵抗器

外観


目的

USBの電源供給装置を作るとしても、きっちり供給できるかどうかの試験はしなければなりません。
よくある急速充電モードだと、5V2Aを供給する必要がありますが、2Aというのはなかなか怖い数字ではあります。
そのへんのもので代用するのも難しそうなので、専用の負荷機を作ってしまうことにします。

製作過程

今回は想定される試験パターンとして以下のものを考えます。
  • 5V 500mA 2.5W
  • 5V 1A 5W
  • 5V 2A 10W
なかなかのハイパワーです。
1W以下であればカーボン抵抗器で問題ないですが、数W級になると金属皮膜抵抗器が必要になりますし、10Wとなるとセメント抵抗器かメタルクラッド抵抗器が必要になってきます。
メタルクラッド抵抗器は高いので安価なセメント抵抗器を使うことにします。
幸い規格に5Ω5Wのものがあります。これで5V1AはOKです。
中間値が満たせると今回は楽で、2本直列にして10Ω5Wとすれば5V500mA、2本並列にして2.5Ω10Wとすれは5V2Aを満たせることになります。
(本来であれば抵抗器の誤差も考慮する必要があります。セメント抵抗器は安価ですが許容誤差が大きいのも特徴です。今回調達したセメント抵抗器の許容誤差は5%なので、抵抗値が許容最低値だと5.26W必要になります。半導体ではないし、連続使用することもないからいいかという判断)

配線がむき出しのものだと、取り扱うときに気疲れしてしまうので、容器も作ってしまいましょう。

こんな感じに抵抗器が2本収納できる容器を3DCADでデザインします。
プリンターで印刷して設計に問題ないかを確認します。
微調整して3個分を量産します。

ケースの中に抵抗器を直列で2個、1個、並列で1個といれてはんだ付けして蓋を締めて出来上がり。

動作確認

確認してみると次のとおりになりました。

  • 0.5A→0.47A
  • 1A→0.93A
  • 2A→1.76A
誤差大きい・・・

抵抗値と抵抗器の誤差を考えてみると
  • 10Ω±0.5Ω→10.6Ω
  • 5Ω±0.25Ω→5.38Ω
  • 2.5Ω±0.125Ω→2.84Ω
という感じになります。
0.3~0.4Ωほど多い?

これはプラグとケーブルの損失かな。

2019-08-04

バナナ付きUSB電源プラグ

外観

目的

USBの電源供給を利用する機器が一般的になり、そのような機器を製作する機会が増えました。実験用の安定化電源から手軽にこれらの機器へ電力供給する事が可能なように、バナナプラグを持ったUSBプラグを製作しました。

製作過程

バナナプラグとUSB延長ケーブル(Aタイプ)を用意します。
オス側は今回は使わないので切り捨てます。
コードとプラグから自作すると無駄なプラグが発生しないのですが、USBケーブルはよっぽど特殊のものでなければ安価で良質のものが手に入るので、不要なプラグを切り捨てるの方式のほうがいいです。
切り取った側のケーブルにバナナプラグをはんだ付けします。
今回用意したケーブルは全結線タイプの2.0規格なので、電源のVとGNDの他に、信号用のD+とD-もありますが、必要ないので剥いたところで切断します。
電源ラインが細いので熱収縮チューブで補強し、剥いたところも同様に保護して出来上がり。

動作確認

テスターで極性を間違えてないか確認をします。
問題がなかったのでスマートフォンをつないで見る。
電源装置は5V0.47A表示。スマートフォン側は低速充電中と表示。これは5V500mAのモードになってますね。
電源装置は最大5Aまで供給されるはずなので(シナ製で限界動作を確認してないので本当かはわからない)、スマートフォン側か何らかな理由で2A供給をためらってる模様です。
なぜかな?デバイス側がホスト側に通信で要求してホスト側の回答によって動作を変えてるとしたらちょっと面倒なことになりそう。