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2024-10-06

東海道線を歩こう その34

10月最初の土曜日は雨模様でした。ところが天気をよく見ると関西方面の天候はいいみたいです。目的地の天候が良いなら出発ですね。
先週から連続になりましたが東海道線の旅の続きに行ってきます。

旅程

前回は京都を超えることができたので京都までは新幹線ののぞみで移動します。そこから在来線の各停で前回終えた向日町駅に行きます。
のぞみはとても早いです。向日町に9時までに到着できる経路を探したところ品川6:31発ののぞみ103号で十分だということがわかりました。なんと始発電車ではない。

9:00 向日町駅
久しぶりに9時にスタートすることができました。のぞみの速達性に感謝ですね。(値段もそれ相応にかかるけど)

京都府道207号線
向日町駅をあとにして次は長岡京駅です。
駅前の京都府道207号線を進みます。この道は阪急の東向日駅にもつながっているので歩道も広く整備されている。

阪急京都本線
このへんの阪急線はJRと並行しており完全な競合路線になっています。大阪の吹田くらいまでは完全に並行しているのでこのあとも度々交差することになります。

西国街道
阪急線を超えたところで西国街道の案内がありました。江戸時代の旧東海道は京都までなので京都からはこの西国街道を辿っていくことになる。と思っていたいたのですが、この西国街道は京都から下関に向かう道ですが、茨木から西宮に直行して大阪は経由しない。淀川を超えるのが面倒だったからかな。西国大名の参勤交代で利用されていたので街道整備もバッチリだったと思われますが、こちらは山崎あたりから山科に向かって京都は経由しない。西国の外様大名が上洛させないためらしい。

京都府道67号線
程なく京都府道67号線に交わる。しばらくはこの改良された京都府道67号線と旧西国街道を行ったりきたりすることになります。

上植野架道橋
しばらく旧西国街道を進むも阪急線を超える辺りで再び府道に合流しました。
府道は歩道が全線で完備されているわけではないので安全のために迂回する箇所もそれなりにある感じですね。

小畑川
一文橋で小畑川を超えます。大きな文銭が飾られているこの橋は通行料が1文だったことに由来している。小畑川は洪水が多く橋の架替えのための費用徴収だったらしい。小畑川が暴れ川というのは現代も変わってないようでしっかりした堤防整備がされ、堤防のあちこちに洪水注意の案内がありました。

馬場一丁目交差点
河川沿いの府道は交通量が多く歩道もない道だったので小畑川の河川沿いを通っていましたが、馬場一丁目交差点で現道復帰します。

神足商店街
長岡京駅の駅前は旧い商店街になっていています。名前はこのあたりの地域の名前で神足とついています。長岡京駅も開業時は神足駅で30年ほど前に現在の長岡京駅に名前が変更されました。

9:54 長岡京駅
向日町駅から1時間ほどで長岡京駅に到着しました。
駅前にバスロータリーや商業施設への陸橋が整備されている。
10分程度休憩して次の山崎駅に向かいます。

調子八角交差点
長岡京駅の駅前の商店街は旧西国街道です。これを進んでいくと現代の道が見えてきました。これは京都縦貫自動車道ですね。大阪とつながりが強くて印象があまりないですが、京都府は日本海沿いの都道府県になります。北側との結びつきを強める道路になりますね。

天王山
京都縦貫自動車道をこえるとすぐに大山崎町に入ります。
本能寺の変のあとに明智光秀と羽柴秀吉が戦った地が山崎で天王山が見えている山です。
西国街道でも淀川と天王山に挟まれた交通の要所で天王山をいち早く抑えた秀吉が勝利した地ですね。

松原交差点
松原交差点は直進します。案内には高槻の文字が見えます。今日は高槻までは行きたい。

阪急大山崎駅
高架の駅が見えてきて山崎駅に到着かと思いましたが、こっちは阪急の大山崎駅になります。ただ、山崎はJRと阪急の駅は隣接しているのでJRの山崎駅もすぐです。

11:06 山崎駅
1時間ほどで山崎駅に到着しました。
阪急と違ってこっちは地上駅です。

cafe tabitabi
お昼時になったので山崎駅前のカフェでランチを頂くことにしました。

cafe tabitabi チキン南蛮
本日のランチがドリンクセットでお得でした。
本日のランチからチキン南蛮を選択します。揚げたての提供なので少々時間がかかりましたが、副菜が豊富でとても豪華なものが提供されました。ご飯は麦飯となっていました。味は普通に美味しい。毎日食べるにはちょっと値段が高いけどたまにはいいかなという感じです。

大阪府境
山崎駅で食休みをしていたのですが、駅前が狭い割に観光客も含めて乗降客が多い。次の島本駅が近いのでそっちまで行ってしまいます。
山崎駅を出発するとすぐに大阪府に入ります。この旅もあと1府1県になりましたね。

サントリー 山崎蒸溜所
電車からもよく見えるサントリーの山崎蒸溜所が見えてきました。
京都府にあるものだと思ってたのですが、大阪府だったんですね。でも、ここは大阪府三島郡島本町山崎なので、山崎蒸溜所の名に偽りはない。というか、府境がおかしい。なぜ分断したし

12:22 島本駅
40分ほどで島本駅に到着しました。
駅前のベンチも多いのでここで休憩します。

高槻市神内
40分ほど休憩した後に高槻駅に向けて出発しました。
程なくして信号がある交差点に差し掛かりました。直進は高槻市市道で細い道が旧街道の大阪府道67号線になります。旧街道を進むことにします。

とうかい-133
東海道線をアンダーパスします。これも開業当時のものかな。かなり古いです。

新名神高速道路
鉄道は古いものを使い続けていますが、道路の方は新しいものが作られているようで、新名神の工事現場に差し掛かりました。旧街道を分断しての工事が行われています。ずっと工事しているような感じですがあと3年くらいで開通らしい。

檜尾川
梶尾川を渡っていると東海道線の電車がやってきました。
このあたりまで来ると障害物がなくなって鉄道も道路もまっすぐになってきます。

高槻市白梅町
駅前の交差点を左に曲がると高槻駅です。

上宮天満宮 鳥居
しかし、右に大きな鳥居が見えたので少し寄って行きます。

上宮天満宮 参道
ちょっと寄るつもりだったのですが、階段が見えてきました。どうやらここだけ少し丘になっているみたいです。

上宮天満宮
階段を登りきって上宮天満宮です。てんじんさんの名前で地元にも慕われている感じですね。社務所で御朱印をいただくときに向日町駅から歩いてきたというと驚かれていました。

14:55 高槻駅
参拝後に高槻駅に到着です。ここで東海道線の90%を歩いてきたことになります。いよいよ終盤という感じですね。また、島本から高槻の駅間は5.3kmで5kmを超える駅間があるのはここが最後になります。

柳原交差点
30分ほど休憩した後に高槻駅の駅前の通りを進みます。
大きな交差点に指しかかかり、ここからは国道171号船を進むことにします。西大路から桂川の間でも利用した道ですね。

芥川
すぐに大きめの河川の芥川を高槻橋で渡ります。

国道171号線
国道171号線は広い道ですが、日が傾いてきたので直射日光が暑くなってきました。道路の反対側のほうが日陰になるかな。

明治 大阪工場
国道171号線のこの辺りは大きな工場が多く並んでいます。

幸町交差点
パナソニックの横の幸町交差点を曲がって摂津富田駅方向に進みます。

16:06 摂津富田駅
40分ほどで摂津富田駅に到着しました。
普通の橋上駅という感じですね。

大畑町交差点
20分ほど休憩して出発します。次のJR総持寺駅は駅間が1.7kmしかないので日没の17:37までに辿り着けそうです。
線路沿いに進むのは難しそうなので国道171号船まで戻ります。

西河原交差点
茨木市に入って西川原地区で大阪府道126号線への進路を変更します。

フジテックBigFit
JR総持寺駅の駅前のフジテックが目印のような感じです。

17:04 JR総持寺駅
40分でJR総持寺駅に到着しました。
6年前に開業した新しい駅でもともとフジテックの本社があったらしい。

日も沈むので今日はここまでですね。
9時にスタートできたので休憩を十分に取りながらも25km近くを歩くことができました。

  • 今回
    徒歩:24.91km
    区間:向日町~JR総持寺 19.8km
  • 累積
    徒歩:713.19km
    区間:東京~JR総持寺 539.8km/589.5km 91.57%

2024-09-29

東海道線を歩こう その33

9月の最後の土曜日の天候は曇りでした。雲は出てても雨が降ることはなさそうなので京都の方へお散歩に行ってきます。
9月の第1週がまだ18きっぷシーズンなのでここで行っておくつもりだったのですが、金曜日は仕事で徹夜だったので無理になってしまった。2週目は伊勢に旅行に行っていて、3週目は会社命令で武漢ウィルスを世界に撒いた国に出張でした。そのようなわけで最後の土曜日になったわけです。

旅程

今回は大津駅からの開始です。
東京から大津に行くのであれば京都まで新幹線を使って大津まで戻るというのが最短にはなるのですが、ちょっとずつ神戸に向かっている状況で「戻る」というのはいまいちな選択です。
米原まで新幹線を使ってそこからは在来線で大津まで向かいます。

9:37 大津駅
始発の新幹線を利用したら9時半に大津駅まで来ることができました。まあ上出来ですね。
今日は1日曇りの予報で雨は降らないということです。しかし、秋分の日を過ぎたので今日の日没は17:47となっています。日没の時間に注意しないといけない時期になりましたね。

春日町交差点
大津駅を出発して駅前の新松屋通りを西に進みます。
すぐに滋賀県道558号線に合流する。この県道が旧東海道にあたります。
ここからが今日一番の見所である逢坂超えです。都手前の逢坂は峠道で関所があり交通の要所になっていました。この東海道線の旅でも難所の一つで多分最後の難所になると思います。

京阪電車
坂を登っていたら京阪電車も登ってきました。
京阪電車はJRと違って逢坂を律儀に登っていきます。最大の勾配は61パーミルなので普通に山岳鉄道のレベルです。山科まで行くと地下鉄に直通するので地下鉄対応もされている欲張り仕様の電車でなかなかにマニア受けしそうですが、あまりにも遅いので途中駅に用がない限り地元民は使わないというちょっと残念な路線でもあります。

逢坂一丁目交差点
逢坂一丁目交差点で国道1号線に合流して更に逢坂を登っていきます。

逢坂山関
深い切通と大きなカーブが見えてきたら峠です。
今も昔も交通の要所で江戸時代は物資輸送のために石畳が整備されていました。

大津市追分
逢坂を下って山科の町並みが広がってきたところで滋賀県道35号線方面に分岐します。こっちが旧東海道です。現在の国道は線形改良でまっすぐになっていますね。

髭茶屋追分
そのまま旧東海道を向かうと追分がありました。
こちらは奈良街道との分岐点になります。京都を迂回する形で街道が作られていたのですね。奈良へはここから分岐してうじを経由して行けるみたいです。

横木二丁目交差点
旧東海道と現東海道が交差する横木二丁目交差点で京都府の文字が見えてきました。
旧東海道はもう少し滋賀県ですが、京都府に入ります。

山科駅前交差点
そのまま旧東海道を進み駅前の交差点を右に曲がります。

10:56 山科駅
駅前交差点を曲がるとすぐに山科駅になります。

麺家 山科 山かけ
このまま京都に向かうとお昼の取得が難しくなりそうなので、駅前のうどん屋さんで軽く食べていくことにします。さぬき系の腰がある麺に薄口という関西のうどんでした。未だに醤油に使ってるとしか見えない関東風には慣れない。

三条通り
京都駅へは旧東海道を進んで三条に向かう道と国道1号線を進んで五条に向かう道があります。後者は東山を超えるルートになるので三条方面に向かいます。距離は長くなりますが観光しながら京都駅に向かうことにします。

京都府道143号線
今は京都府道になっているかつての街道をのんびり登ります。こちらは逢坂と違って勾配は緩やかです。

九条山 車石
それでも物資輸送は大変だったようでここも街道整備がしっかりされていました。

蹴上浄水場
坂を登りきると蹴上です。
ここは京都に水を供給する拠点です。明治期に作られたものなので赤レンガ特徴的となっています。
京都には鴨川・桂川といった河川があるのですが、それ以上に人口が多く江戸期までは水問題が深刻でした。欧米から最新技術が輸入された明治期に琵琶湖から直接取水できる琵琶湖疏水が作られることになります。

蹴上インクライン
この導水路である琵琶湖疏水は現在も使われているのですが、当時の最先端技術を盛り込んだ超贅沢仕様になっています。なんと船が通れる。
冗談のようですが、逢坂を超える物資輸送の問題も一挙に解決すべく舟運が可能な仕様になっています。その際に問題になったのが鴨川と琵琶湖の高低差です。積替えをすると時間がかかるからということで選択されたのは「船ごとケーブルで引っ張り上げる」という方法です。欧米でも普及しきれていない発電所を設置して電気モーターで船を引っ張り上げました。
欧米の技術者も半分実験台の意味で作ったんだろうなあ。
結局のところある程度は役に立ったものの東海道線の全通で琵琶湖の舟運自体がとどめを刺されたので結果としては微妙だったという感じです。しかし、水力発電施設や大規模な導水路は京都の発展に大いに利用されたので無駄ではなかったとは思います。

白川
三条を進んでいたのですが、白川沿いの道が風光明媚だったので四条方面から烏丸通に行きます。

知恩院
途中に知恩院の入口があって前を通過して

八坂神社
四条前の八坂神社に参拝しました。

四条通
四条通りは観光客で一杯でなかなか通るのが大変な状況になっていました。
賑やかで儲かっていいと思うのですが、年金で働かずに食える住民からは不評なんだろうなあ。

四条大橋
鴨川にかかる四条大橋でいよいよ京都の街の中心部へ

鴨川
鴨川は京都の一番の河川です。歴史的にも多くの文献で登場します。
現代人としては夏の夕涼みが一番の印象ですが、低湿地な盆地の川なので河川整備されるまでは洪水も多かったです。また、低湿地で人口過多の盆地であったため京都は疫病の発生が頻発して鴨川に死体が積まれたという話も多いです。

四条烏丸
インバウンドの観光客に紛れながら四条烏丸に到着しました。
ここで南に向かえば京都駅ですね。京都の道は本当にわかりやすくていいです。

東本願寺
京都の赤字の原因の一つの東本願寺前を通り抜け

13:59 京都駅
京都駅に到着しました。
相変わらずバスターミナルの混雑がすごい。京都の観光地にはバスでしか行けない上にほとんどのバスが京都駅を中心に運行されるのでいつも混雑しています。
京都市は改善活動しているといいますが、これを見る限りまだまだですね。

神乃珈琲 パンケーキ
ポルタ内の喫茶店で休憩しました。
観光客が多いですが、お昼とおやつのちょうど間だったのが功を奏してすんなり入店できました。スポンジケーキなみのふわふわのパンケーキでした。

塩小路通
1時間ほど休憩して再出発します。
京都駅前の塩小路通を西に進みます。

梅小路公園
かつて機関区があった梅小路公園内を進んで行きます。

8620形蒸気機関車
ちょうど京都鉄道博物館で動態保存されているSLが運行されていました。
乗ってる人も欧米人が多い感じです。海外でも動態保存されているSLは珍しいですしね。

京都鉄道博物館
公園の隣は京都鉄道博物館があります。

0系新幹線
ここは各種新幹線が保存されていたりと結構な有名スポットです。
今回は時間がないので外から見るだけにします。
航空機を参考に空力デザインされた0系です。この時代は風洞実験を繰り返してこの形状が出来上がりました。現在の新幹線はシミュレーションで航空機よりも地面効果で線路と密着させたほうが効率的に加速できるってことでノーズの長いデザインになりましたよね。

西七条架道橋
博物館をあとに梅小路通を進んでいくと西七条架道橋がありました。
ここは東海道線開業当時から存在します。1878年かな。150年くらい前になる。煤けた感じですが、今でも交通量が多く現役という感じです。

16:00 西大路駅
1時間ほどで西大路駅に到着しました。
都市内の小さな駅という感じです。近くに公園があるみたいなのでそっちで休憩にします。

京都府道14号線
西大路駅の次は桂川駅になります。
文字通り桂川のそばの駅ですが、桂川も大きな河川になります。渡河するために京都府道14号線を進みます。

葛野大路九条交差点
国道9号線へのアクセス路にもなっている葛野大路通との分岐の交差点でついに目的地の神戸の名前が出てきました。この旅もゴールが見えてきました。

久世橋
程なくして久世橋で桂川を渡ります。

桂川
桂川もなかなかの川幅があります。
昼に渡った鴨川とは下流2~3kmのところで合流します。更にその先5~6kmのところで宇治川と名前を変えた瀬田川と合流して淀川になります。

17:08 桂川駅
桂川を渡河して桂川駅に到着しました。
駅の開業は2008年と非常に新しい駅です。隣の向日町駅から非常に近いのですが、キリンビールの工場跡地の再開発という形で駅ができたみたいです。

17:32 向日町駅
桂川駅から1.1km離れた向日町駅に到着しました。
私鉄かなと思うくらい近い。
陽が沈むので今日のところはここまでですね。帰りは京都駅から新幹線を利用しました。

  • 今回
    徒歩:22.57km
    区間:大津~向日町 16.7km
  • 累積
    徒歩:688.28km
    区間:東京~向日町 520.0km/589.5km 88.21%