パソコンが処理落ちしてコマ送りになることが増えてきたので新調することにしました。
前回や前々回は手間を惜しんでBTOにしたのですが、久しぶりにパーツ単位で購入して組み上げてみることにしました。ちなみに、昨今はBTOのほうが安く済むことが多いので自作にあまり意味はないですね。
買ってきた(というより通販で届いた)パーツはこんな感じです。
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パーツ一式 |
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マザーボード |
アスロック製マザーボードでmicroATXです。マザーボードも進化が進んだのでグラフィックボードくらいしか追加するボードがないです。このためmicroATX規格で十分なサイズになります。CPU内臓のGPUで事足りるならPCIも不要なレベルです。マザーボードはCPUと各種スロットルの量で選定します。
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CPU |
Intel製CPU。私は昔からIntel派です。最新のRocket Lake世代のCore i7機です。マルチスレッドがうまいプログラムは難しいのでシングルスレッド性能が高いことは重要です。8コア16スレッドです。
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簡易水冷キット |
前回に引き続き今回もCPUは簡易水冷化します。冷却性能とか言うよりCPUファンがグラフィックボードや5インチベイの光学ドライブに干渉することを防ぐ目的です。CPUの空冷ファンの強制通風でマザーボードのチップセットを冷却していた時代がありましたが、マザーボード側もCPU水冷を考慮した設計にしてくれるようになったのでそういったトラブルも減りました。
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SSD |
1TBのM.2のSSDです。このサイズで1TBのEEPROMってのが恐ろしい。しかもEEPROMの性質考えると多分内部は1TB以上あるはず。ATAより高速なPCIバスを利用してアクセスを高速化するっていうのを実際にやってしまった点がすごいと思う。容量とアクセス速度と値段で選定します。
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メインメモリ |
メモリは容量と2枚組になるように注意してあとは値段と相談して選定します。2枚組にするのはマザーボードが2枚セットで動かしてくれる可能性があるからです。
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グラフィックボード |
グラフィックボードはGeForce派です。エンコードなどでCUDA技術を利用するためです。ミドルハイともよばれる60クラスが個人的に電力やお財布に丁度いいので選んでます。ただ、今回は支那人のマイニングで買い占められいて市場が高騰しており完全に予算オーバーになってしまいました。食料だけでなく半導体も爆買ですか、本当に地球に巣食うウィルスですよ。
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OS |
Microsoftへのお布施な感じでWindowsも購入しました。使わないPCから持ってくればいいのですが、.NET CoreがLinuxで動くようになったのでLAN内からWindowsがほとんど駆逐されてしまったのでHome Editionに挑戦してみようかと思いました。
パーツ揃ったので組み立てます。
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前PC内部 |
筐体と光学ドライブと電源装置と配線は流用するので前のPCを解体します。
増設したストレージがひどいですね。HDDは低速大容量テンポラリ用だったので故障しても気にならないので平積み状態です。ちなみに1台2TBなので今回購入したSSD2個分がこのサイズという技術進歩を感じます。SSDは回転部品がないので平積みよりもひどい斜め積みです。ちなみにHDDを斜め積みするとディスクとヘッドが干渉するので使うたびに不良セクタが増えていきます(実際にやってみたことがあります)。
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お掃除完了! |
旧パーツをすべて外してきれいに掃除します。ホコリは電子部品には良くないですが、空冷の際の流れが悪くなって排熱不良を起こす以外のトラブルにはまだ出会ったことがないです。空冷はホコリのトラブルより前に回転部品が寿命を迎えることが多い気がします。
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電源装置 |
グラフィックボードの消費電力が増えていて追加電源ラインの供給電力が不足しそうだったので電源も新しくしました。ちなみに電源装置も酷使される回転部品のひとつなので使い回しはあんまり良くないです。
私の体験した過去のトラブルだと、冷却ファンが寿命を迎えて停止→素子の排熱不良からの焼損というのがありました。パソコンから比喩でなく煙が出ました。素子周りに着火するものがなくて素子だけが燃えたので延焼しなかったのが幸いでした。メーカーもある程度は考慮していた構造なのかもしれません。
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電源装置組み込み |
電源装置を組み込みます。上下逆さまに見えますが、筐体が電源を下置きする構造になっているからです。個人的に電源は下置きがおすすめです。電源周りの配線がちょっと面倒になりますが、重量物の電源が下にあることで重心が下がりパソコンが安定します。
まとめるとこんな感じです。
- 電源装置が下置きであることのメリットとデメリット
- メリット
- 重心位置が下がるので横から加速度に耐性が高い。転倒しにくい。
- デメリット
- 配線がやや困難化する。マザーボードの追加電源コネクタが下からだと遠い。
- 電源の吸気が床からになるので通風性能が落ちる。
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マザーボード設置 |
バックパネルを交換してマザーボードを設置します。マザーボードのネジは接地になるので、全て止めます。マザーボードによっては接地固定と非設置固定があります。接地固定はネジ穴の周囲がハンダ面になっているのが特徴です。非設置固定はプラ固定にするか、いっそ固定しないといった選択が必要になります。金属ネジでパターン名を傷つけないためです。
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CPU固定 |
最近地味に怖いのがこのCPUの固定作業です。現在のソケットはCPU側は平面になっており、ソケット側に三角のピンがたくさん並んでいる構造になっています。この三角のピンにCPUが押し付けられることによって三角の頂点が少し曲がることで接地面を増やす構造になっています。つまり、あまり着脱の回数を増やせられないということです。
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CPUクーラー固定 |
水冷キットを固定し、配線を行います。このあたりはキットメーカーの説明書を参考にします。
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配線 |
メモリとSSDを取り付けて配線を行います。メモリはマザボの説明書を読んでスロットを間違えないようにします。間違っても動作しますが、パフォーマンスがフルで発揮されないです。
SSDの取付箇所はちょっと探しました。専用の放熱板の裏でした。CPUの下です。
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グラフィックボード設置 |
最後にグラフィックボードを取り付けます。大きいので最後になります。また、グラフィックボードのファンに配線が接触しないかの確認も行います。このグラフィックボードは下面から吸気する構造です。パソコンを正位置にして配線が動いても接触しないかの確認も行います。
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電源投入試験 |
再度、配線を確認してBIOS画面が確認できるようにモニタに仮接続して電源投入してみます。
なんかめっさ光りますね・・・
このあと蓋してしまうので光らなくていいんですけどねえ。
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CPUベンチ |
OSをインストールしてCPUベンチマークを実行します。スコアを追求するためではなく、CPUを高負荷状態にするのが目的です。
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CPU温度 |
CPUの全てのコアに負荷をかけても温度が安定していることを確認します。温度が上がり続けるならCPU冷却系の異常です。クーラーの設置が不十分かクーラー自身が正常に動作していません。今回は70度付近で安定したので問題ないですね。
最近のCPUは低負荷時の消費電力が極めて低くなるように設計されているので負荷をかけるまで問題に気が付かない場合もあります。CPUベンチもマルチスレッド対応されてない物があるので全てのコアに高負荷がかかるように試験する必要があります。
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GPUベンチ |
GPUベンチでグラフィックボード側も確認します。グラフィックボードは冷却系が一体化しているので初期不良でもない限りは冷却で問題は起こりにくいです。しかし、補助電源が十分でない場合は高負荷時に問題が生じるので念の為に確認を行います。
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ストレージベンチ |
ついでにM.2の速度を確認します。2000MB/s出てますね。PCIexGen3なのでこのくらいです。Gen4ならもっと出ますが、容量とお財布から妥協しました。それでもSATAとは桁違いの速さですね。
大きなトラブルなしに組み上がりました。お値段は予算の20万円をオーバーした212,647円となりました。まあ、楽しかったし出来上がったパソコンは十分満足できる性能が出ているのでヨシ。