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2020-05-31

超長期における資産保存に関する一考察

はじめに

社会人になると多かれ少なかれ資産を持つようになると思います。そして、真っ当に働いているなら資産に余裕ができてコンバートしてみようかとも考えると思います。
そのときに、「いつまでに」「こうしたい」の2点を中心に考えることになるでしょう。
この考察は私個人のもので異論は多いと思います。
むしろ異論がないと困ります。異論がないということは往々にして何も考えてないということですから
また、この考察を元に損失を受けたとしても当方では全く関与しないものとします。
そもそも投資は自己責任でしてください。

前提として

この考察は次に2点に着目したものとします。
第1として「保全」に関するもの、第2として「収益」に関するものとします。

保全

50年後に当該資産がどのような価値を持つのかを判断材料とします。
なお、価値については各々の価値観に左右されてしまうので、ここでは初年度にご飯を各資産に変換した上、50年後に再度ご飯に変換し直したと仮定します。
つまり、価値基準はご飯(食料品)となります。なお、ご飯を価値基準にするにあたって、需給バランスの著しい崩壊による価値の変動は考慮しないものとします。
これは資産運用個人のご飯消費量は大きく大小しないという推測も含まれます。
また、当該資産を50年間保存するにあたって必要となった経費は資産価値が減少したものとして取り扱います。

収益

当該資産がどの程度の付加価値を生み出すかを判断材料とします。
これは資産自体を完全放置して付加価値を生み出した場合に限ります。
資産を元手に商売をした収益はこの考察での収益にはカウントされない。

資産形態毎の考察

タンス預金

保全 ✕、収益 ✕
まずは誰もがやるであろう現金をそのまま保管する方法、いわゆる「タンス預金」。いまどきタンスない家もあるんじゃなかろうかとは思うけど
現金がその場にあるという安心感、資産の取り崩しが一瞬で済むこと。非常時への備えは万全に思えます。

保全に関して

例えば1万円をタンス預金したとします。50年後にこの1万円の価値は1万円です。
一見して価値は変動してないように思えますが、これは大きな間違いです。
重要なのは「インフレ率」です。一般的には物価の上昇度合いを表すと思われがちですが、実際には通貨の価値の下落率を示します。
日本は直近20年では物価は極めて安定してましたが、実はこれは異常なことです。また、経済活動としては喜べない自体でもあります。
海外旅行する人なら、欧米は物価が高いという印象を持ってる人がいると思いますが、実は逆で日本の物価が安すぎるのです。
この20年間ずっと足踏みを続けた日本と、20年間成長を続けた欧米を比較すると、明らかに日本が劣っていることになります。
実のところ、自民党政権は結構この点を危険視しています。「インフレ率2%」の目標は実は必達とも言えます。
経済的に適正なインフレ率は難しいところですが、2~5%は安定的成長とみなされることが多いです。

50年経過すれば良いときも悪いときもあると思うので、年平均2%のインフレ率だったと仮定します。
「2%/年」は「169%/50年」となります。100%と思った人は義務教育からやり直しです。
そして、これは50年経過するとその現金の価値は40%もないことを意味します。

結論:現金をそのまま持っていてはいけない。

収益に関して

現金を持っていたら現金が増えた。
こんなことはある訳ありません。地面に埋めても駄目です。現実はどうぶつの森ではないのです。

結論:現金はそのまま持っていても増えない。

銀行預金

保全 ✕、収益 △
手元に現金あると使っちゃうしなあ。泥棒に入られたら怖いしな。
そんなときに登場するのが銀行です。絶大な信頼を持っている銀行。誰もが利用する銀行。
でも、ちょっと考えてください。銀行はあくまでも私企業で営利団体なんですよ。慈善事業で銀行業しているわけではないです。
そもそも銀行とは何であるのか、それを明らかにしていくと銀行預金というものが少しわかります。

保全に関して

銀行に預けた1万円は、50年後でも1万円で返却されます。つまるところタンス預金と同じで価値は目減りした状態で返ってくるわけです。
では、泥棒のリスクを減らせる分、「タンス預金<銀行預金」なのか? そんな訳はない。
このリスクはしっかり口座維持手数料という形で徴収されます。
「口座維持手数料」は日本では馴染みがないですが、実は口座のお金が出入りするときにしっかり手数料として徴収されています。
前述の通り、銀行は慈善事業やってるんじゃないです。営利団体である以上はきっちり利益を出す仕組みがあるんです。

銀行業ってどういう商売なのでしょうか
  1. 両替を行い、両替前の価値と両替後の価値の差額を徴収する。
    いわゆる両替商っていうものです。200年前はこれが主たる業務でした。
    これが成立してたのは通貨間の換算が一般人には難しかったためです。専門知識を持つ人がその知識で商売してたことになります。
    また、通貨間の取引レートが動的だったためでもあります。
    現在では、1万円札は1千円札の10倍の価値がある。といった感じで一般人にも明確的になったので主たる業務からは外れました。

  2. お金が余ってる人からお金を預かり、お金を必要としている人に貸し出す。貸出金利と預金金利の差分が儲けとなる。
    たぶん、大多数の人が銀行とはこれだと言うでしょう。残念ながらこれは20年前までの銀行の業務でした。
    「あー、今は金利低いから儲からないよね」と思った人、これも間違いです。
    あくまでも、貸出金利と預金金利の差分なので金利の高低は大きな影響とは言えないです。
    ではなにか?
    借金を返さない人が大量に出たので、貸し出すときに審査に時間をかけるようにした。その結果、人件費が瀑上がりして利益が出なくなった。更に厳格化したせいで貸し出されるお金自体が減った。
    つまるところ、銀行は自らの首を絞めた。このため、現在ではこの業務はメインとは言えない。

  3. お金の管理を代行し、手数料をもらう。
    現在の銀行の主たる業務がこれ。
    現金を他人に送るときに代行して手数料をもらう。デジタルデータをリアルな現金に変換するときに手数料をもらう。
    といった感じになります。
    銀行の悩みとしては、単価が低いこと。量を捌かないと利益につながらないです。

  4. 金融商品の販売代行を行い、手数料をもらう。
    単価が高いので銀行が現状で最も力を入れてる業務です。
    これは他社が作った金融商品の販売を代行して手数料をもらうものです。多くの場合、金融商品の販売額に比例した手数料収入が得られるので一度に大金が銀行に転がり込みます。
    また、預金であれば銀行が管理しなくてはならないですが、金融商品の管理は銀行ではないので、管理コストの削減も狙える。
    銀行に行くと、金融商品を勧められるのはこういった理由があります。
銀行ってこういう商売なのです。

銀行が単なる営利団体ということがわかったので、銀行預金はタンス預金よりも「銀行の利益分」が差し引かれることがわかりました。

結論:銀行にお金を預けると、お金は銀行の所有物に変換されていく。

収益に関して

銀行預金の収益は利息になります。利息は基本的には金利に比例するものと思われていますが、実際のところは銀行が勝手に決めてます。いちよう競争原理があるので、公定歩合の変動には引きずられる。
預金金利は銀行にとっては支払でしかないので、自分で決められるなら可能な限り設定すると考えられます。
預金金利の最低値は年0.02%となります。これは50年だとほぼ1%です。
例えば、100万円預けると50年後には1,010,049円になっています。計算上は・・・
実際はもっと少なくなります。理由は端数誤差があるからです。

結論:銀行に預けると、ちょっとだけ儲かる。具体的には10万円を50年預けると50年後に儲けた分で牛丼が食べられるくらい。

外貨預金

保全 ✕、収益 △
銀行に行くと勧めされる商品の一つの外貨預金
その名の通り日本円以外の通貨で貯金するものです。銀行からの案内だとしつこく続く日本円の低金利の代わりの高金利を歌っています。

保全に関して

外貨預金は言ってみれば海外で預金口座を作るものです。実際に海外で預金口座を作るのとの違いは次の通り。
  • 口座自体は日本にある
    利息に対する税金は日本で徴収される。(海外の口座だとその口座の国の法律に準じるが、日本円に変換して日本で消費するためには日本に税金を収める必要がある。割と脱税する人も多いけど・・・)
  • 口座を開く際に日本での居住証明が必要
    あくまでも日本の口座だから、逆に海外の口座はその国の居住が条件となってることが多い。例外も多々あり。
  • 日本語で説明される
    だから日本の口座なんだって
通貨を扱うに際して重要なキーワードが3つあります。それは「インフレ率」「公定歩合」「政府の信用度」です。「インフレ率」と「公定歩合」の関係は「タンス預金」の項で説明した通りで、これは外貨預金にも当てはまります。更に手数料の関係から外貨預金の保全性は悪いです。もう一つの「政府の信用度」は外貨発行の国の政府がどの程度長期に渡って安定した政治を行えるかということです。基軸通貨である「米ドル」「ユーロ」「日本円」は極めて安定的な価格を維持してますが、これも政府の安定性が裏付けされています。
外貨預金を取り扱う上で為替レートは非常に重要ですが、今回は無視できます。なぜならば、為替レートは短期的動きなので今回の考察のような超長期では平準化されるからです。
余談ですが、外貨預金だと「豪ドル」が有名ですが、これはオーストラリアの経済規模が比較的小さく為替レートの変動が大きくなるからです。外貨預金は為替取引としても使えます的な案内をされることもありますが、FXの方が手数料としては有利です(そりゃFXは専門だだし、さらに言えばFXでも対象通貨国の金利優遇は受けられる)。為替変動リスクはどちらも同じなので、為替取引で外貨預金を使うメリットは皆無です。

結論:外貨預金するくらいなら、FXで十分

収益に関して

外貨預金でも利息が貰えるのでこれが収益になります。どの程度かはその国の経済成長に依存することになるので予測は難しいです。ただ、50年間も高度成長が維持できるとは思えないので、良くても安定成長ですね。
経済状況を見て適宜通貨を変更するといいのですが、この考察では放置しての結果を見るので変更はしない想定とします。
年利0.2%だとすると、50年で10.5%になります。生活費には程遠いとしてもまだマシな方なのかな。

結論:10万円を50年間外貨預金すると1万円貰える。ただし、為替差損で赤字になので、日本円に戻さないことが前提。

不動産

人生で最も高額な買い物と言われるものが不動産です。
不動産にも色々ありますが、ここでは「土地」「家」「自動車」の3つに関して考察します。

土地

保全 ✕、収益 ✕
だいたい、家とセットで購入されます。
購入する場所によって将来性は大きく変わりますが、基本的に大きく価値が下がる危険性がないことが土地の特徴です。
購入時に利便性が高く比較的高額だったが、その後利便性が落ちて価格が下落するという事例でなければ保全性が高いと言えなくもないです。しかし、高額な固定資産税が維持費として必要なのでトータルの保全性は良くないです。固定資産税は自治体の大きな収益源となってるので、大きく減税される見込みもないです。
また、土地は持っているだけで収益を上げるものでもないので収益性もないです。ただ、土地は貸すことで収益を得ることもできます。土地自体のレンタルは昔からよくあることなので今後も継続して需要があると考えられます。

結論:購入だけなら無意味。購入後に商売として活用するなら一考の余地あり。

保全 ✕、収益 ✕
一般的に住宅ローンを30年払いで作って、家を建てる。なかなかに夢のある話ではありますが、30年後にその家は無価値です。50年後だとそろそろ取り壊しを検討すべき時期です。そして取り壊すにも費用がかかります。固定資産税もかかりますが、家の価値に比例するので50年後はほぼないに等しいレベルとなります。そもそも建てた瞬間から価値が目減りするので保全性は皆無です。
収益は基本的にはないものですが、アパートなどの建物であれば賃貸収入が期待できます。しかし、築50年の物件を借りる人間などいない。この考察では賃貸収入は商売という前提になるので除外されます。商売としても、「維持費」「税金」「空室率」を考えるとかなり大規模に展開しないと安定性には乏しいですね。

結論:考えるだけ無駄。お金が余りすぎて困ってるのではありかもしれない。

自動車

保全 ✕、収益 ✕
家屋は購入しなくても乗用車は購入する。敷居は家屋よりも低いと言えます。
自動車も資産として認められてます。破産時には差し押さえられて競売にかけられますし、生活保護を受給するためには自動車の所有は放棄しないといけません(何故か一部例外はあるけど)。
しかし、資産としてあっさり価値はなくなります。10年たてばほぼない。50年なんて持つはずもないです。更に貸し出しも難しいので、商売の道具としてなら購入する価値がある程度です。

結論:論外

株式

保全 △、収益 ○
日本では株式投資は敷居が高いという認識が強く、値下がりのリスクが怖いという話はよく聞きます。しかし、短期的投資と長期的投資は別物ですが、これを区別して語っているものはほぼありません。
この考察では株式を長期的投資した場合について考えることにします。

保全に関して

株式の価値は発行している会社の評価に基づくので価値は時価となります。短期的に考えればこの価値の上下により保全性は最悪と言えますが、50年の超長期的視点に立つと短期的な価格の変動は無視できるようになります。無視できないのは価値が消失するときだけです。株式の価値が消失するのは発行している会社が倒産など事業継続が困難になった場合だけです。また、価格の上下に関しても50年以内にその価値の全てを配当金として受領すれば50年後に価値が消失していたとしても問題ないと考えられます。年1.3959%の配当金を貰えば50年間で投資額の全額を回収可能です。この配当利回りは特に高いわけではなく普通です。

結論:「50年間継続した事業が見込まれる」「年1.4%以上の配当利回りがある」の2点に気をつけて購入すれば資産はほぼ担保される。

収益に関して

株式の収益とは配当金を意味します。配当金は0円未満になることはありえないのでほぼ確実な収益を見込めます。
ただし、株式の配当とは資産価値の放出と同義でもあるので「確実な収益」をあげる会社に限ります。確実な収益とは高い収益とイコールにならない点に注意が必要と言えます。

結論:収益はほぼ確実に望める。ただし、確実な収益を確保できる事業に限る。

投資信託

保全 ✕、収益 ○
投資信託はただの金融商品ですが、昨今は銀行がやたらと売りつけてきます。実は銀行は信託会社の代理店をしていて手数料収入があるからです。
そんな銀行のお家事情は置いておきまして、投資信託は何かという点を知らなければ正しく判断することも難しいです。
投資信託は一言で言うならば「様々な金融商品の集合体」です。これら集合体の中身の種類を色々と変更して安定した収益を目指すものです。もちろん目指しているのは中の専門家になります。専門家が上げた収益がどのように投資家に還元されるかが商品によって異なります。
投資信託を選ぶ際に着目するのは次に上げるものです。
  • 取り扱う商品はなにか
    代表的なものは
    • 株式
      これは自分で株式を買うのと同じようなリスクとリターンがある。
      特定銘柄に基づくものか、インデックスなのかによる違いはある
    • 債権
      国債・地方債・社債など、リスクとリターンが少しずつ違う
    • 土地
      一見安定してそうだが、実際に取引されるのは海外の土地なのでびっくりするぐらい価値の上下が起こる
  • 還元はどのように行われるのか
    • 儲かったときだけ配当が出る
      一番わかり易いが諸費用も引かれた純利益に対して行われるので割とくれない。
    • 定期的に一定金額の配当が得られる
      儲かっているときは「普通配当」と呼ばれ特に問題がないが、儲かってないときは「特別配当」で元本を削って配当されるだけとなる。配当実績では「普通」と「特別」を区別しないので優秀な商品なのかの判別が難しい。
  • 運用手数料
    めっさ高い。年3%とかざらにある。しかも儲かってないときも盗られる。

保全に関して

基本的には株式の項と同じような傾向が見られるが、大きな違いは固定で持っていかれる手数料が大きいことです。よくある手数料は固定分+収益比例分です。
株式と比較してメリットは「専門家による運用」が得られる点と言えます。
デメリットは「専門家に払う手数料が大きい」という点になります。
ただ、個人的にはこのメリットに大きな疑問を抱いています。
株式同様に価格上下のリスクがありますが、このリスクは全て投資家に返ってきます。一方で運用している専門家は固定の手数料があるために最低限の収入は確保されています。この環境で投資家のための投資を専門家がしてくれるでしょうか?
実際のところ運用益が大きく下がった商品は廃盤にならずに、同じ会社から同じような商品が新たに誕生していきます。運用者が大きく増えるわけはないのになぜ商品だけが増える?
しかも、投資家は運用者の選定ができません。全て信託会社におまかせとなります。

結論:運用会社の信用次第だが、長期保有は全くおすすめできない。そもそも金融機関はこの商品のことを現金回収マシーンとしか思ってないんじゃなかろうか。

収益に関して

投資信託は商品ごとに決まったタイミングで配当があります。この点は株式とよく似ています。ただし、元本を削って配当されることも多いので、その配当が元本を削ってないかの見極めが重要になります。
安全なのは利益が出たときだけ配当が出る商品を選ぶこと。

結論:普通配当が行われている商品ならば問題ないが、長期保有を考えるなら手数料負担で相殺される可能性も高い。そもそも、投資信託の商品を厳選する手間を考えたら株式の銘柄を探してるのと大差ない。

国債

保全 ✕、収益 △
郵便局で販売していて、ゆうちょ銀行の預金上限1000万円を超えると購入を勧められます。
しばしば国の借金と言われ、国民1人あたりの借金などとマスゴミが報じています。
しかし、本質を考えていくとこの表現は明らかな間違いであることがわかります。
国債の発行は国が行います。税金以上の財政出動を行う際に不足する分の穴埋めを行うときに発行されます。

あまりにも莫大なこの国債は誰が買っているのでしょうか?
投資家ではありません。投資家は転売された国債を買っているだけで国から買っているわけではないです。
実は国債の全額は日本銀行が買い取っています。そもそもお金は日本銀行が作ってるので作りたい放題(というわけでもないですが)。
ここで国が多額の国債を発行したとします。日銀は紙幣の発行額を増やします。通貨価値が下落します。多額の国債の価値が下がる。おや?
国債の償還期限を迎えました。日銀が国に現金を返せと迫ります。国は国債を発行します。日銀は買い取る必要があります。無事償還が済みました。おや?

つまり、国債は単純な借金ではありえないです。

ではなぜ、債務不履行宣言(デフォルト)が行われるのでしょうか。
国ではアルゼンチンが有名ですが、これは国債の引き取り手がいなくなったことを意味します。
日本では通貨が日本銀行券である限りありえない。

国債に関するマスゴミの報道は正にゴミですね。

保全に関して

国としては国債の価値が償還期限までに下がっていることが望ましい。
インフレ方向に通貨を誘導します。このため、国債の価値は徐々に目減りしていくことになります。明確的に目減りする銀行預金よりはマシという程度の話となります。

結論:国から感謝状が貰えるけどそれだけだ。

収益に関して

国債は利回りというものがあって利息のようなものがもらえます。これが利回りになります。この利回りには実は最低値が設定されていて、それ以下にはなりません。最低利回りは年0.02%です。ゼロ金利になろうがデフレになろうがこれは保証されるので、小銭程度の収益は確実に見込めます。

結論:10万円の個人向け10年国債を買うと10年後にはジュースが買えるぞ。

貴金属

資産を貴金属で保存するのは少額からできる行為で世界中で行われている方法でもあります。ここでは「金・銀」「宝石」をそれぞれ考えていきます。

金・銀

保全 ○、収益 ✕
金の相場は歴史的に極めて安定しています。このため50年程度では価格は変動しないと考えられます。このため、資産の保存性は完璧に近いです。当然のことながら金を保存してると金が増えるということはないので収益性はありません。
金は科学的に安定しており他の物質に変化しない点も保存性に優れてると言えます。
ただし、ここ近年では電子部品の構成材料として金の需要が高まっており歴史的にやや高値がついている点に注意が必要です。今後、導電性プラスチックなど電子部品型の素材に置き換わることで金は下の価値に下る可能性があります。
銀も価値の高い物質ですが、金よりは劣ります。これは金よりも銀のほうが地球上にはより多く存在することが理由です。金と銀は同一鉱脈で見つかるので採掘の都合を考えても金と銀の価値が入れ替わる可能性は高くないです。また、銀は金より化学的安定性が劣ることも注意が必要です。特に日本では火山の影響で空気中の硫化物の多く、銀は硫化することが多いです。硫化すると銀は黒ずんでしまいます。日本で銀食器が流行らないのもこの理由が大きいです。なお、黒ずんでも磨くと元の輝きを戻しますが、硫化銀を削り落としてるだけなので銀が減るよ。

結論:金は資産保存に優れているよ。でも購入時に消費税がかかる点には注意しよう。

宝石類

保全 ✕、収益 ✕
ダイヤモンド、これは成分的には文房具屋の鉛筆の芯と同じです。人工的に量産も可能です。ではなぜ高額なのかと言うと、これは純粋に価格カルテルが存在して価格を維持してるからというだけです。一言でいうとブランド品です。ブランド力が崩壊した瞬間に価値がなくなります。こんなものを購入する意味はないですね。ちなみに、かつては合成品は質が悪かったので、合成品=粗悪というイメージがありますが、すでに高品質なものを合成可能となっています。また、ダイヤモンドは常温常圧下ではグラファイトのほうが安定的なので劣化します。ついでにいうと火事で燃えます。
ルビーやサファイアはコランダムとも呼ばれ酸化アルミニウムです。つまり、アルミ鍋と同じものです。アルミ鍋の表面はアルマイトと呼ばれる酸化アルミニウムでコーティングされています。ルビーやサファイア欲しかったら宝石屋に行くよりホームセンターですね。これら宝石も合成品がすでにあります。
エメラルドも酸化アルミニウムによく似てますが、ベリリウムやケイ素など含む結晶構造を持っています。すでに構造が明らかになってる通り、これも合成可能です。
このように宝石類はすでに人口で合成可能となっています。素材としてはとてもありふれているので合成手法がわかれば形状や大きさは自由自在というわけです。このため、どの宝石も価格カルテルがあり価格維持に躍起になっています。
合成宝石は天然宝石に値段が引きずられているので高額になっていますが、これも価格カルテルの影響下のためです。ちなみに本物そっくりですよ。むしろ下位品質の天然物よりも綺麗です。

結論:ブランド品を買い漁るとか成金だけですよ。

おわりに

お金がなければあきらめが付くかもしれませんが、多少持ったら欲が出る。良くはさらなる欲を誘発する。そこに付け入る輩はとても多いのが残念な事実です。特に銀行という組織の堕ちっぷりは目を覆うばかりです。もはや単なる集金マシンです。銀行で金融商品を勧められたら、なぜその商品をすすめるのか、その商品はどの商品と比較して優れているのか、いくつの商品と比較したのか、聞いてみると楽しいですよ。全く回答が返ってきません。良くも悪くも自己責任の時代に突入したと言えるでしょう。この考察も私の考えに過ぎません。あなたは別の視点で別の結論を導くかもしれません。私もこれからの状況でまた違った結論を出すかもしれませんし、別の人の結論から新しい考えを持つかもしれません。この考察があなたの考える材料の一つになれば幸いです。


2020-05-24

非常事態宣言の発令の影響 その3

いよいよ非常事態宣言が解除される見込みとなりました。

この武漢ウィルス感染症に対する非常事態宣言ですが、私の評価としては最高とまでは言えないまでもかなりの高評価です。
諸外国と比較しても、感染者・死者共に低いレベルで抑え込むことができました。改めて日本の底力を見せつけた感じですね。まあ、評価しない人は科学的ではないので是非とも先石器文明時代に生きてください。

在宅勤務に関して
勤務先の決定はまだですが、私は終了ということになりそうです。一部の同僚は週2日出社ですが、私はデスクトップを持ちあるけるかい。
5月の電気代はほぼ倍額になりました。これ支給されないんだもんなあ。

修行に関して
6月の長崎行きも中止となりました。飛行機が欠航しました。
流石に解除の方向になっていってるので1日1便は確定であったのですが、時間帯が大幅に変わることもあって見送りとしました。7月と8月はハイシーズンの北海道の予定ですが、どうなることやら。

健康に関して
風邪などは引いてないのですが、見事に鬱症状が出てます。まあ、鬱は医者に行っても大したことしてくれないので(精神病の薬はどれも依存性が強いので普通の医者ならできるだけ避ける)、睡眠薬飲んでよく寝るように務める。まあ秋になれば治ってるでしょう。

2020-05-04

Azure Cosmos DB の価格

Azure の価格はとてもわかりにくいです。
これは半分以上自分のためのメモです。

このメモは Azure Cosmos DB を構築する際の費用のかかり方のメモです。

Cosmos DB の特徴

そもそもこの名前からは内容がわかりにくいこのサービスはなにか。Microsoft のネーミングセンスからは珍しいです。
簡単に言うと、MicrosoftのオリジナルのNoSQL系データベースです。
小宇宙という大仰なネーミングが付いているのは各地域リージョンで自動的に同期が取られるという機能が基本機能でついているからのようです。

実はこの地域リージョン間での同期というのはクラウドが全世界規模でサービス適用され始めて問題となった点です。
世界規模で見ると地球は広い。日本国内なら北海道と九州でも数十msといったレベルでも国外に出ると100msはゆうに超える。世界レベルでサービスを展開する際に単一地点にサーバがあるとこの時間が割と問題になります。特に最近のクラサバモデルではクライアントは単なるコンソールに徹することが多いという点も通信時間の短縮が求められます。では「クラウドサービスを駆使して世界各地にサーバを用意すればいいのでは」となると各サーバの同期というのが問題となります。Azure Cosmos DB はこれらの問題をクラウドサービスレベルで解決してくれます。正に次世代のクラウドDBと言えます。

NoSQLとしては割と普通です。データ構造は流行のJSON構造です。また、1要素をキーとして登録することができ、このキー要素でアクセス範囲を絞り込みが可能となっています。このキー要素は Partition Key という名前になります。アクセス範囲を絞り込むことでI/Oを少なくでき速さもお金も優しくなります。途中で変更できないので設計がとても大事です。

DB Account

サービスのアカウントのこと。
最上位の管理単位。
地域リージョンの設定はこのレベルで行う。

Database

DB Account に登録する。
提供サービスごとに作るのがいいかな。

Container

Database の下に登録する。
Partition Key や Time to Live を設定するのはこの単位となる。

Request Unit (RU)

要求に対する処理の大きさの単位。
一体どのような計算になってるかはよくわからない。
基本的にI/Oが大きくなると大きくなる。
数KB程度のデータだと1~2RUという感じ。

最小構成

1アカウント、1データベース、1コンテナ
400RU/s、ストレージ1GB
地域リージョン1つ
これが最小構成となる。
金額は2,975円/月となる。
複数リージョン書き込み設定で地域リージョン1つだと約6,000円/月といったところ。
機能から考えても納得のお値段。払うとなると高いけど・・・

無料枠

テストで最小構成を構築しても、費用が発生することので敬遠されていたのか、最小構成の場合は無料で使えるようになりました。
1請求単位で最小構成1つまでは無料になった。
ストレージは5GBまで、400RU/sまでのアクセスに耐えられる。
RUはデータベース単位で制限をかけられるのでクラウド死も防げます。

2020-05-03

Azure SQL Database の価格

Azure の価格はとてもわかりにくいです。
これは半分以上自分のためのメモです。

このメモは Azure で SQL Database を構築する際の費用のかかり方のメモです。

Microsoft SQL Server は RDB としてはかなり優秀です。Azure SQL Database ではこの優秀なRDBのほぼフル機能を利用することができます。Edition でいうと Enterprise 相当になります。ちなみに Microsoft SQL Server Enterprise Edition の値段は150万円です。しかもコアライセンスです。今どき1コアで動かすとかありえないので、コア数倍かかるというちょっと払えないお値段です。Azureクラウドで使えば不要になったらお金かからなくなるし、最新バージョンも使い続けられるという点でお得です。

3つのオプション

まず、用途に応じてオプション(というかモード)を選びます。

マネージドインスタンス

いわゆる専有モード
オンプレから移行するならこれになると思う。
最小単位はvCore4個、メモリ20GB、ストレージ32GBで値段は89,000円/月
Enterpriseだと考えると納得の値段だけど高い・・・

エラスティックプール

複数のSingle Databaseを纏めて扱える。Databaseが複数あって高負荷が同時に発生しないときに効率よく扱える。しかし、Single Database を足し合わせたときよりも高額になる。
マネージドインスタンスと違ってDTU購入モデルが使える。
DTUはCPU時間とストレージアクセスを指数化したもので細かく設定変更できるのが利点となる。その点を考慮して、vCoreよりもDTUだと思う。
最小構成はEDTU50、ストレージ5GBで9,400円/月。
なかなかのお値段・・・

Single Database

単一のDatabaseを扱う。ちなみに、オンプレからAzure SQL Databaseに転送するツールは用意されている。(ちょっと時間かかるけど)
vCoreモデルとDTUモデルがあるけど、エラスティックプールのときと同様にDTUモデルのほうが利便性が高い。
最小構成はDTU5、ストレージ2GBで620円/月。
エントリーとしてはここから攻めていくのがいいと思う。

DTUとは

DTU は Azure SQL Database を使う上では重要なものとなります。
いろいろな要素がありますが、単純化するとCPU時間とストレージへのIOを指数化したものです。ではどの程度必要なのかと言われれば、「?」となります。
Microsoft にはオンプレからAzureへの移行用にDTU算出ツールがあるので使ってみたところ、4コアサーバで200~300DTUといったところ。
最小構成の5DTUだとsp_helpでTableの情報を出すにも数秒掛かる程度といった感じになります。
DTUは1単位では設定できないものの、Standardで10、20、50、100、200、400、800,1600、3000と設定は結構豊富なので必要なときに必要分のDTUを設定するのがいいです。つまるところ、負荷が低いときに高DTU設定とすると無駄に課金してしまうことになります。
注意点としてはDTUの設定を変更すると接続中のConnectionは切断される可能性があること。全自動のスケーリングというわけにはいかない。

オンプレから移行時の注意点

オンプレからだと制限されている機能があるのでそのままでは移行できないことがあります。

他のデータベースへのアクセス

セキュリティの関係から基本的にデータベース名を指定してのアクセスはできないと考えていい。

CLR

これも多分セキュリティの問題でCLRはインストールできない。魔改造してあるデータベースは要注意となる。

ログイン

初期がID、PASS方式で管理者権限アクセスとなるので、セキュリティ的には少し弱い。
そもそも、ID、PASS方式の認証があると支那人が多量にアタックしてくる。うざい