はじめに
2月や3月は私にとっての沖縄シーズンです。今年の3月は沖縄最北の伊平屋島に行ってくることにしました。この伊平屋ですが地図でよく見ると鹿児島県の与論島と同じくらいの緯度で最北端は伊平屋島のほうが北になります。戦後に沖縄が米軍から返還されるまでは北緯27度が境界だったはずですが伊平屋島は殆どが27度以北に位置しています。米軍の境界線って結構いい加減だったんですね。
旅程
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旅程(全体) |
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旅程(沖縄拡大) |
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旅程(伊平屋拡大) |
1日目
羽田空港
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羽田空港第2ターミナル |
いつもの羽田空港にやってきました。いつもと違うのは時間で14時前という遅い時間です。
今回の目的地は伊平屋島なのですが、沖縄最北端ということもあって那覇から結構離れています。伊平屋には空港がなくてアクセス手段は船に限定されます。ただ、1日2往復という充実さです。問題は村営のため島民の利便性のためのダイヤになっていて、本島からは1便目で来島して2便目で帰還すると滞在時間が30分になってしまいます。日帰りは無理ですね。
東京からのアクセスを考えると往路の2便目は早朝の飛行機から乗り継ぐことが可能で、復路は両便ともその日のうちに東京に帰ることが可能です。このことから最短を考えると2便目で来島して翌日の2便目で帰る1泊2日コースだと4時間くらいは観光ができるかな。
今回、3月の春分の日の次の日に休暇が取得できて4連休になったので前後に那覇で宿泊する3泊4日にしました。そのため1日目はゆっくりスタートになりました。
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ANA LOUNGE |
晩ごはん用の空弁を購入したあとは5階のパブで呑んでいたのですが、時間が来たので制限エリア内に入ります。ラウンジでコーヒーを飲んで酔いを覚ましておきます。
NH1097便
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羽田空港65番ゲート |
ドル箱の沖縄路線とあってラウンジから便利な65番ゲートからの出発になりました。
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JA830A |
17:00
今日は久しぶりの787-9です。そして、さすがの沖縄路線で満席での出発となりました。
RWY05からの離陸でしたが、なかなか重い加速の離陸になりました。
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富士山 |
往路はK席だったので富士山がバッチリ見えました。この時期は完全に雪化粧って感じですね。
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からあげ弁当 |
機内サービスが開始されたのでビーフコンソメをもらって空弁を食べます。からあげ弁当にしました。まあまあ無難な感じかな。ご飯が下層にある2層タイプですが、普通席の狭い座席で食べるのはなかなか慎重になりました。なんかひっくり返しそうで・・・
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那覇空港 |
20:04
風の影響でちょい遅れて那覇空港のRWY36Lに着陸して33番スポットに到着しました。
ゆいレール
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那覇空港駅 |
今日の宿は泊港近くの繁華街の松山にあるのでゆいレールで美栄橋駅まで向かいます。
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ゆいレール |
20:30
那覇空港駅からてだこ浦西行きのゆいレールに乗ります。バスという選択肢もあるのですが、Suicaが使えるゆいレールのほうが便利です。また、この時間は大丈夫ですが、道路の混雑で遅延することもあるのでゆいレールのほうが安心です。難点は需要に対して輸送力が足りてない点です。今回も2両編成のゆいレールは混雑していました。3両編成もあるのですが、まだまだ3両編成に出会うことは少ないです。国の外交を妨害するお金はあってもゆいレールに使う金はない沖縄県ということですね。
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美栄橋駅駅名標 |
20:44
美栄橋駅に到着しました。
ロコイン沖縄
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ロコイン沖縄 |
今日の宿はロコイン沖縄です。
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ロコイン沖縄 シングル |
普通のビジネスホテルかな。明日は早朝のバスで移動するのでもう寝てしまいます。
2日目
伊平屋島へ
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ロコイン沖縄 |
朝5時半に起床して宿をチェックアウトします。
沖縄の朝は遅めで今日の日の出は6:33でした。そのためチェックアウト時はまだ薄暗い感じです。
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やんばる急行バス |
6:55
泊港とまりん前の泊高橋からやんばる急行バスで運天港を目指します。
このバスは予約ができないのですが高速道路を通る都合から定員が決められています。今日は乗客が多いみたいでおもろまち一丁目バス停で満員になりました。その後のバス停でも乗客がいたのですが積み残しが発生していました。前に伊是名に行ったときはおもろまち駅前から乗車したのですが、結構リスクだったんですね。
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運天港 |
9:42
運天港に16分遅れで到着しました。
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フェリーいへや3 |
11:00
フェリーいへや3で伊平屋島へ向かいます。案内では20分前から乗船ということでしたが、今日は海況がいいからなのか早めの乗船が可能でした。
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伊平屋港 |
ターミナルで買っておいたポーク玉子おにぎりを食べていると伊平屋が近づいてきました。
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伊平屋村ポートターミナル |
12:20
伊平屋島の港に定刻通りに到着しました。
伊平屋
そよかぜレンタカー
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江蘇金鵬集団有限公司 電動三輪車 |
港のレンタカー屋さんで電動三輪車を借りました。軽自動車のほうが安かったのですが、天気もいいのでこれで風を感じながら走ることにします。
調べてみると中華人民共和国江蘇省徐州市のメーカーらしい。
出力調整がほとんどON/OFFでグリップアクセルの具合で速度リミットが違う感じかな。スタート時に強いトルクが出るのでエンジン車とは全く違う運転感覚ですね。惰行時の回生があるみたいで下り坂は充電される感じでした。日産のハイブリッドと同じ方式ですね構造が単純になって開発しやすい方式です。ブレーキは右足元のフットペダルブレーキでサイドブレーキと共用になっていました。後退警告は警笛と共用になっているなどやすくする工夫が盛り沢山です。さすが大陸製という感じです。トップスピードは40km/hくらいですね島の運転には問題ないでしょう。ただ、登坂能力は低いのでそこは注意が必要です。
ホテルにしえ
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ホテルにしえ |
島を観光する前に宿でチェックインを済ませておきます。
ここにしたのはメールで予約ができたからという点が大きいです。
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ホテルにしえ 洋室シングル |
部屋はシンプルな感じです。島での食事が不安だったので朝夕のご飯付きにしました。
ホテルと名はついているけど設備を見る限り民宿扱いかな。
伊平屋島灯台
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伊平屋島灯台 |
沖縄最北の島なのでまずは北を目指します。
田名岬にある伊平屋島灯台にきました。ここにくるまでの坂道がなかなかきつくて中華三輪車は時速10km/hでのんびり登ってきました。他に車がいたら迷惑ですが島の交通量は極めて少ないので問題なかった。
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与論島 |
草木があって展望がいい場所は限られますが、先日訪問した与論島が見えました。ここまで来ると与論島よりも北になります。
くまや洞窟
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くまや洞窟 |
灯台の展望に満足できなかったので途中で見かけた階段に戻っていました。
展望台でもあるのかと思ったら洞窟の入口でした。
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タンナ原の浜 |
階段を登ると草木の緑と砂浜の白さと礁内外の海の青さのコントラストが見事な光景が広がっていました。
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入口 |
洞窟の入口は狭く本当に海蝕洞なのか疑ってしまいます。
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内部 |
内部は広く伊江島の洞窟みたいな感じです。
行き止まりの洞窟ですが、奥は光が届かないので明かりは必要そうです。
潮下浜
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潮下浜 |
天気が良くて温かいので海に入って写真を撮ってみました。
さすがの透明度です。沖縄の離島は河川が少なくサンゴの砂浜なので透明度が高いです。
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潮下浜 |
透明度と砂浜の白さと天気の良さできれいな海の色を見ることができました。
無蔵水
離島で水資源というのは貴重で枯れない湧き水が伝説とセットになることはよくあることです。
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岩登り |
無蔵水もそのひとつなのですが、なぜか岩の上にありました。登れるようにロープがあるので登ってみることにしました。
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無蔵水 |
岩の上には確かに水たまりがありました。位置的に海水っていうことはないはずなので更に上の岩がくぼんでいて雨水が溜まっているのかな。水資源としては利用で来なさそうですが、海水が届かない位置に常に水たまりがあるというのが面白い構造ですね。
ヤヘ岩
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ヤヘ岩 |
往路と違って島の西側を南下します。島からやや離れた位置に岩がぽつんと
褶曲でできた島で海水で削れなかった硬い部分が残っているのかな。
腰岳展望台
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腰岳展望台 |
腰岳に展望台が用意されているので登ってきました。
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前泊 |
ここからは前泊地区が一望できます。
手前の施設は浄水場みたいです。
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入港するフェリーいへや3 |
港を見ていたらフェリーが入港してきました。2便目ですね。あれならば羽田の早朝便から乗り継ぐことが可能ですが、のんびり観光できたので前泊したのは正解でしたね。
伊平屋島北緯27度線
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野甫大橋 |
島の西側を南下していると野甫大橋が見えてきました。隣の野甫島との連絡で使われます。
台風のときは利用できないみたいで入口にゲートがありました。
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東支那海 |
西側は遮るものがない海で夕日が綺麗に見えそう。
ただ、今日の日没は18:41なので、宿の夕食の関係からちょっと難しいですね。
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北緯27度線記念公園 |
米崎海岸には北緯27度線があり、記念公園が整備されています。
この中途半端な数字は太平洋戦争後の国境線が北緯27度に引かれたことに由来しています。沖縄が日本に返還されるまでは超えられない海の壁でした。太平洋戦争の教訓から戦争を仕掛けなければ平和という印象操作がされていますが、実際は仕掛けられても戦争になります。そのためにも最前線の沖縄の要塞化は必要なのですが国防を妨害する県知事がいるからなあ。
宿ご飯
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伊平屋港 |
港まで戻ってきたら17:30くらいでした。三輪車を返却して宿に向かいます。
返却する際に事務所が閉鎖されていて鍵を返せなかった。電話して聞いてみると「そのまま車に刺したままにしておいてください」と言われました。セキュリティそれでいいのか。
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ホテルにしえ 夕食 |
ホテルの夕食は18:30からです。
離島なので魚中心かと思っていたのですが、魚は刺し身とフライでした。特徴的なのはソーキの味噌汁ですね。こういう食べ方もあるんですね。食事は満足だったのですが、お酒は持ち込みが必要ということでした。事前準備してなかったのでお酒なしです。オリオンビールが飲みたかった。
ビールは食後に調達して部屋で飲むことにしました。
3日目
ホテルにしえ
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ホテルにしえ 朝食 |
伊平屋島の朝は防災無線のラジオ体操から始まる。ラジオ体操は久しぶりに聞きました。そして割と振り付けを忘れていることに気が付きました。後で確認しておこう。
宿の朝食は7:30から提供されていてバイキング方式になっていました。揚げたり炒めたり焼いたりと結構ガッツリしたものが多めです。味付けもしっかりしているのでご飯が美味しい。
ご飯を食べたら宿をチェックアウトして帰りの船まで近くを散策することにします。
虎頭岩
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虎頭岩 |
港に入港するときに目立つ虎頭岩は「実は登れる」ということを知ったので登ってみることにします。
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前泊 |
途中から階段の登山道になりましたが無事に登れました。
なかなか見晴らしがいいです。ただ、午前中は正面から陽が差し込む関係で海はちょっと眩しいですね。
屋蔵墓
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屋蔵墓 |
もう1箇所観光できそうだったので屋蔵墓にきました。特になにもない。
説明によるとフェリーいぜな尚円の名前の由来になった尚円大王の先祖の墓らしい。屋蔵大主はあとから有名になった感じなのかな。
那覇への帰路
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居酒屋みなと 伊平屋そば定食 |
港まで戻ってきてターミナルの2階にある食堂でお昼ごはんです。
メニューの一番上にある伊平屋そば定食にしました。沖縄そばとご飯です。たしかに定食だけどご飯が山盛りでした。これは結構気合を入れて食べないとだめですね。沖縄そばは土地によって違いがあるらしいけど、地元民ではない私にはいまいち違いがわからない。豚の味がしっかりしていながら優しいスープです。沖縄そばは豚骨ラーメンよりも優しい感じがしますね。
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フェリーいへや3 |
今日の1便目が伊平屋港に帰ってきました。ちょうど来島24時間ってことですね。
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伊平屋港 |
13:00
定刻通りに本日2便目が出向しました。
天候も良くて思い出深い土地になりました。
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運天港 |
14:20
定刻通りに運天港に到着しました。
なんかタンクローリーが見えるけどあれで船に給油するんだろうか、たったあれだけで十分なのかな。でもA重油だからそうみたいな。調べてみると片道1.3kLくらいらしいのでこのタンクローリー1台だと5往復分くらいになる。思ったよりも動ける。
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やんばる急行バス |
14:40
やんばる急行バスで那覇に戻ります。このバスは空港行きなのでこのまま空港に行けば羽田行きの飛行機に乗ることもできます。
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泊港 |
17:41
泊高橋バス停で下車しました。
明日の飛行機で帰るので今日は那覇市内で宿泊します。
アパホテル〈那覇空港若狭〉
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アパホテル〈那覇空港若狭〉 |
今日の宿はアパホテルです。ホテルチェーンとしては有名ですね。
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アパホテル キングベットルーム |
廊下が開放設計になっていてマンションみたいな感じですが、キングベットの広々のお部屋を利用させてもらいます。
アパホテルは経営の基本がわかっている感じで好感が持てますね。「私はその土地に行くとどのようなホテルを建てればいいかわかる」とか言ってましたが、エンジニアとしては「当たり前では?」としか思わなかった。ついでにいうとエンジニアは建設コストと納期もわかります。まあ、あのセリフはその程度もわからないやつが多すぎるってことなんでしょうね。
若狭食堂
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若狭食堂 |
晩御飯はホテルの前の食堂にしました。食堂の隣にはローソンがあるという素晴らしい立地です。
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ステーキ |
沖縄にきたらステーキは食べておかないとですね。沖縄のステーキ文化は米軍持ち込みなんですけど、基地前でキチっている人達はステーキ屋で座り込みとかしないんだろうか。まあ給料でないからやんないだろうけど。
オリオンビールでステーキを流し込む。これが私の考える沖縄飯かな。
4日目
7時に起床しました。
今日は東京に飛行機で帰るだけです。
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福州園 |
アパホテルから最寄りのゆいレールの駅は美栄橋ではなく県庁前駅みたいです。
途中の目立つ門は福州園のものです。有料の庭園らしいですが、この時間はオープン前ですね。
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県庁前駅 |
文字通り県庁の前にある県庁前駅ですが、国際通りの入り口のほうが一般的な気がします。
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ゆいレール |
8:20
那覇空港行きのゆいレールに乗ります。
今回は3両編成でしたが、混み具合は変わらずという感じです。もっと本数増やせばいいのに
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那覇空港 |
8:32
那覇空港に到着しました。
今日もいい天気で無事に帰れそうですね。
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JA818A |
10:23
帰りはB787-8で33番スポットからの出発です。
すぐ近くのRWY18Lから離陸しました。
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羽田空港 |
12:44
羽田空港のRWY22に着陸して57番スポットに到着しました。
明るいうちに帰ってくるのは珍しいので景色が新鮮です。
今回の旅はここまでになります。
お土産
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お土産 |
お土産は伊平屋のお土産が買えました。
島の泡盛の15年もの古酒です。結構珍しいものというのは後で知りました。今から楽しみです。
費用
- 交通費
- ANA
- 羽田空港→那覇空港 14,010円
- 那覇空港→羽田空港 21,420円
- ゆいレール
- 那覇空港→美栄橋 320円
- 県庁前→那覇空港 290円
- ヤンバル急行バス
- 泊高橋→運天港 1,900円
- 運天港→泊高橋 1,900円
- 伊平屋村村営フェリー
- そよかぜレンタカー
- 宿泊費
- 1日目 5,700円
- 2日目 11,770円
- 3日目 6,100円
- 食費
- 1日目夜 1,397円
- 2日目朝 575円
- 2日目昼 443円
- 3日目昼 1,000円
- 3日目夜 2,400円
- 4日目朝 695円
- その他 140円
- その他
計 87,740円
新たに追加された訪問地
あと43市町村
さいごに
天気に恵まれた旅でした。沖縄の離島は天候が良いとこんなにもきれいな海が見られるのですね。日程もかなりゆっくりできる予定にしておいたので天候の良さもあってとても印象に残る旅となりました。