はじめに
北海道道北には2つの大きな島があります。北の礼文島と南の利尻島です。
稚内に行くだけでも大変なのですが、この2島は稚内から更にフェリーに乗っていくことになります。
稚内には東京からの直行の飛行機があるのですが、悲しいことに1日1往復しかありません。1往復しかないということは座席埋めのためのセールもない。なかなか遠い土地ですね。
ところが、なぜかゴールデンウィークにセールを行うという小粋なことをしてくれたので、大チャンスです。まずは礼文島に行ってみようかと思います。
旅程
旅程(全体) |
旅程(礼文拡大) |
1日目
羽田空港
第2ターミナル |
今日は文句のない青空という感じです。目的地もこの調子でいってほしいところではありますが、残念ながら曇りの予報です。雨でないだけいいということで
時間に余裕もあるし、今日は夕方までのんびり移動なのでラウンジでビールも飲んじゃいましょう。国内旅行という意味もありますが、緊張感ゼロです。
ビール |
今日は沖止めのようでバスラウンジからの出発となりました。
508番ゲートからの出発で509番スポットに向います。
JA219A |
10:49
定刻でRWY16Lからの離陸でした。
起きたらもう宗谷丘陵が見える場所まで来ていました。
この辺は木を伐採すると植林しなきゃ自然に森には戻らないんだけどなあ。太陽光発電といい、風力発電といい環境保護団体は自然破壊が好きだなあ。
12:42
稚内空港のRWY08に着陸して2番スポットに到着しました。
稚内空港 |
稚内空港のRWY08に着陸して2番スポットに到着しました。
RWY26だと減速してそのまま駐機場に入るのですが、RWY08だと減速が間に合わない。一度ターニングパットまで走行してからUターンするみたいです。
流石に手荷物返却の時間もあるので13分遅延してバスは出発しました。
フェリーターミナルに到着しました。
バス料金は現金払い。宗谷バスは路線超長い区間もあるので電子化してほしいところだけど、路線が長くてバス停が多いというのも電子化しにくい。ECサイトで購入してスマホで見せるとかでもいいので対応してほしいところです。
乗船券も購入してようやく一息付ける感じです。
yu~来 |
ターミナルの2階に食堂があったのでここでお昼にします。
ほたてラーメンを頼みました。
ホタテの貝柱が一つ入っていました。味はまずまずなのですが、やや油がくどい感じです。背脂こってりよりも全然あっさりなのに油がきつく感じるのは歳なのか、脂の質が悪いのか、このラーメンに合ってないからなのか。謎です。
14:30
yu~来 ほたてラーメン |
ホタテの貝柱が一つ入っていました。味はまずまずなのですが、やや油がくどい感じです。背脂こってりよりも全然あっさりなのに油がきつく感じるのは歳なのか、脂の質が悪いのか、このラーメンに合ってないからなのか。謎です。
アマボーラ宗谷
2番乗船口 |
出発15分前から乗船が可能になりました。
ターミナルの2番から乗船します。2番は礼文行きで1番は利尻行きで使っているみたいです。
ハートランドフェリーのアマボーラ宗谷で礼文島の香深港に向かいます。
16:40
アマボーラ宗谷 2等室 |
アマボーラ宗谷は船体中央に2等自由のスペースが用意されています。礼文島までは2時間程度なのでここで十分ですね。
そう思っていたのですが、隣になった爺さんがとにかく話しかけてくるので適当に2時間ずっと相手することになった。
本当かどうかは疑問な話ではあるのが、名を鶴太郎というらしい。現在は礼文島で屋根修理の際に梯子から落下して複雑骨折して動けなくなって川越に戻って生活保護で30年程度治療していたらしい。動けるようになったから再出発するために思い出の礼文に訪問したのだとか。財産がないはずの生活保護者が旅行しているというツッコミは入れなかった。
以前は毎年礼文を訪れていたらしい。何をしていたかと言うとバカユースとして名高い桃岩荘に沈没していたらしい。そして、数々の旅行者を沈没させていたと自慢気に言っていた。自慢されても困る。
話を聞く限り典型的な沈没型バックパッカーなのだが、本業は板金工らしい。30年間リハビリで現場を離れていたから下積みからやり直すという。心意気はいいと思うが、難しいんじゃないかなあ。
まあ、こちらも旅人で旅先では一期一会、生活保護から脱却してもらえれば社畜の私としてもありがたいので「礼文までの移動費を国庫に返せ」という言葉を飲み込んで、エールを送っておいた。
香深港フェリーターミナル
香深港フェリーターミナル |
名前も何をモチーフにしたのかもわからなかったので、後から調べたらレブンアツモリソウらしい。なるほど、今回の旅では見てないな。
20分ほどのんびり歩いて礼文島での活動拠点になるペンションうーにーさんに到着しました。
ペンションうーにー
ペンションうーにー |
フェリーターミナルに迎えに来てくれるのだが、街を見ながら散歩したかったので断りました。島の宿としてはターミナルまで迎えに来るとチェックインの作業も通貫でできて作業が楽なのはわかるけど、今回は朝夕の2食の食事もこちらで提供してもらうので、何か引きこもりそうな気がして断りました。
部屋はこんな感じのツインルームでした。広くて快適です。
部屋は海と直角方向なので特に何かが見えるわけではない。
部屋 |
部屋からの眺め |
ホタテの貝焼きとお刺身が美味しいです。
ウニも少量ながら提供していただけました。ミョウバン味でないちゃんとしたウニなのですがウニ特有の濃厚さが薄い。美味しいのだけど疑問に思いつつ食しました。ちなみに、この疑問は明日解決することになる。
お酒は有料ですが、ビールと昆布焼酎を頂きました。昆布の焼酎は初めてでした。昆布を発酵させたわけではなくて昆布の風味をつけた感じのようです。
6時に起床して7時に宿の朝ご飯です。ここの朝ご飯はバイキングでなくてちゃんと用意してくれる形式です。朝はあんまり食べない方なのですが、この朝ご飯がとても美味しい。
2日目
出発準備
朝食 |
9時から活動するつもりなので多少食べすぎても大丈夫でしょう。
9時になったので移動を開始します。ここの宿は近くなら送迎してくれるということで今日の予定を聞かれたのですが、特に決めてなかったので自転車を借りることにしました。折りたたみ式の電動アシスト自転車ですね。努力義務になったということでヘルメットも貸してくれました。レンタル自転車でヘルメットも貸してくれるのは初めてだなあ。
出発します。
礼文島の道は東海岸に北海道道40号があるだけほぼ終わります。西海岸はほぼ自然そのままとなっている。西側はほぼ崖というのもあるけど、冬の季節風を考えると東側のほうが住みやすいのだろう。
PELTECH TDN-208L |
利尻山 |
礼文島の道は東海岸に北海道道40号があるだけほぼ終わります。西海岸はほぼ自然そのままとなっている。西側はほぼ崖というのもあるけど、冬の季節風を考えると東側のほうが住みやすいのだろう。
今日の利尻は山頂部に雲がかかっている。明日は昼から雨の予報になっていたのでこの先雲が厚くなりそう。
花の島
北の金田ノ岬にウニ丼を提供してくれるお店があるみたいなので向かいます。
自転車で2時間半くらいかかりそうだったので9時出発にしました。
タンポポ |
礼文は花の島ということで花見兼休憩な感じで見ていくことにします。
ただ、花は専門外なので種類はよくわからない。
浜辺とか
道の法面とか
そういうところに
道中にあったレブンアツモリソウの群生地は整備はされているけどそもそも通路入口が閉鎖されていた。
ケシ |
リュウキンカ |
スイセン |
リンドウ |
ちらほら咲いているのですが、高山植物ではないよね?
レブンアツモリソウ
レブンアツモリソウ群生地 |
このお店は漁協直営のようで休みの日は休みみたい。つまり、社畜には縁が無いお店ってことになりますね。
反対側のスコトン岬のお土産物屋さんにも食堂があるのでそっちに行ってみます。
スコトン岬は測量前の段階で宗谷岬と最北を争っていました。天測の結果で宗谷岬のほうが最北になりましたが、こちらのほうが最果て感は間違いなく上ですね。
お土産屋さんの食堂は営業してなかった・・・
スコトン岬 |
かもめ |
トド肉饅頭はかろうじて食べられるという感じ。後味が良くない。
昆布饅頭は普通の餡饅頭って感じです。
時期が悪いのだろうか、天候が悪いのだろうか。
首を傾げながら戻ります。帰りは風向きが南東の強風に変わって自転車ではつらい状況になっていました。泣きっ面に蜂です。
なぜか、今日は無料サービスということでそのまま入れました。
ゴールデンウィークは書き入れ時ではないのか。
宿の夕食は1日目とは違うメニューになっていました。連泊するときにこれはありがたいです。少量ながら雲丹もここで食べることができました。
15:12
羽田のRWY23に着陸しました。この滑走路に着陸は記憶にないです。結構珍しいと思う。
地上滑走して84番スポットへの到着となりました。帰りも沖止めでバスのようです。
宿で呑んだ昆布の焼酎を探して買ってきました。島の昆布を使ってるけど、生産所は島にはないみたい。
計 72,380円
宿の夕食 |
どうにも疑問だったので宿の人に聞いてみたら、礼文のシーズンは6月かららしい。この時期になると高山植物が開花するということです。雲丹は5月からだが、今年の連休前は香深漁港で少量の水揚げがあったのみで時期としては早くて雲丹の実入りもまだまだということで、こちらも6月からがシーズン本番らしい。
いろいろな意味でゴールデンウィークは早すぎるらしい。道理で大型連休の割には航空券も宿も安いと思った。
宿の人はこの時期は混みすぎなくていいですよと言ってくれたけど、本気の礼文も見てみたいものです。
目玉焼きがとろとろで美味しい。
なんとなくお昼を食べそこねる気がしたのでご飯は少し多めに食べておきます。
8:10
8:10
宿の人にフェリーターミナルまで送ってもらいました。
帰りの船はサイブリア宗谷でした。こちらの船の2等自由室は船の前方というとてもいい位置にあります。作業甲板と同じ高さなので機器が邪魔ですけど展望が広がるのでとてもいいです。
ここで宿の人に出会う。びっくりである。
ゴールデンウィークが終わったらのでこれから長期休暇で札幌の方に行くらしい。明日の船の予定だったが、明日は天候が荒れそうなので1日前倒ししたということです。楽しんできてください。
10:50
稚内港に到着しました。
空港行きのバスはここが始発だから早めに来るかな。
空港行きのバスはここが始発だから早めに来るかな。
空港行きの宗谷バスで空港に向かいます。
始発なので早めに止まってるのかと思ったら、やってきたのは3分前でした。
先発の札幌行きの北都バスが11:30なのでそれの出発を待ってからのようです。ここから札幌までどのくらいかかるのか調べてみると6時間でした。私がこれから飛行機に乗って東京に戻って更に帰宅してもまだ札幌にはついてない。飛行機って本当に早い乗り物ですね。
12:05
稚内空港に到着しました。
稚内もしっかりとした雨が降っていました。濡れると寒いのですぐにターミナル内に入ります。
お土産は礼文島で買っているので特に何も買わずに保安検査場を抜けて制限エリアの待合室に入りました。
12:05
稚内空港に到着しました。
稚内空港
稚内空港 |
稚内空港2番ゲート |
こっちは売店がなかった。外でなにか買うのが正解だったか。あと30分余裕があればレストランで昼ご飯でも良かったんですけどね。飛行機の運航に合わせたバスダイヤの場合は往路でも復路でも時間に余裕がないのが難点です。
帰りの飛行機もA320-271Nでした。
NH572
JA213A |
13:17
稚内空港の2番スポットから出発しました。離陸はRWY08からでした。誘導路がないので滑走路端までいってターニングパットを利用してUターンします。理屈はわかるけど、飛行機って意外と小回りできる。
15:12
羽田のRWY23に着陸しました。この滑走路に着陸は記憶にないです。結構珍しいと思う。
地上滑走して84番スポットへの到着となりました。帰りも沖止めでバスのようです。
羽田空港は稚内とは違って雨は降ってなかったのでバスでも問題なくてよかった。
今回の旅はここまでです。
お土産
お土産 |
費用
- 交通費
- ANA
- 羽田空港→稚内空港 11,370円
- 稚内空港→羽田空港 12,370円
- 宗谷バス
- 空港ターミナル→フェリーターミナル 700円
- フェリーターミナル→空港ターミナル 700円
- ハートランドフェリー
- 稚内→香深 2等自由席 3,290円
- 香深→稚内 2等自由席 3,290円
- ペンションうーにー
- レンタサイクル 4時間以上 2,500円
- 宿泊費
- 1日目~2日目 28,600円
- 食費
- 1日目昼 1,300円
- 1日目夜 1,300円
- 2日目昼 800円
- 2日目夜 1,850円
- その他 490円
- その他
- お土産 3,820円
計 72,380円
新たに追加された訪問地
- 北海道
- 礼文郡
- 礼文町
あと74市町村
さいごに
北海道の礼文島はとても最果て感があってよかった。ただ、雲丹も高山植物も見れなかったのが残念です。ゴールデンウィークなのに安かったのはこういう理由があったのか。1週間前は台北で30度だったのに礼文は5度でした。もちろん南北の移動があったからなのですが、飛行機で簡単にこれだけの距離が移動できるっていうのがいいです。欲を言えばもっと速くはなって欲しい。
そうは言っても礼文島までは移動に1日かかりました。2泊3日の旅行でようやくという感じです。隣の利尻島も同じような感じです。利尻島はシーズンを調べて行こうかな。
本土の人間からすると礼文島と利尻島は隣り合わせで近いように見えますが、島間の交流はそこまで多くはないらしくて宿の人も利尻島の事はよく知らないと言っていました。それぞれが別の特徴を持つってことなのかな。
礼文島内での移動は自転車を利用しました。しかし、自転車であちこち回るにはちょっと大きい島という感じです。バイク辺りがちょうどいいのかもしれない。
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